生物多様性緑化研究部会
連絡先: 倉本 宣 kura(あっと)isc.meiji.ac.jp ※(あっと)は@におきかえてください
世界でも特に活発な取り組みが見られる「シチズンサイエンス」を活用した研究活動の検討を行っています。
欧州諸国では、 科学への市民参加は科学の発展推進を後押しするだけでなく、エビデンスに基づいた社会づくりをする上で重要だと考えられており、行政や企業が取り組む事例も多く見られます。これまでの活動や研究をいかして、日本の自然環境保全行政への活用に取り組んでいます。
最新情報
ナラ枯れ対策について、いくつかの場所で考えていたら、対策という概念で考えるよりもずっと広い周辺課題が見つかってきました。その周辺課題は、人と緑や自然の関係を問い直すことにつながっています。そこで2021年から、周辺課題を中心に、毎月1回、1時間程度、zoomを利用してオンラインでお話を聞く場を設けることにした活動です。 2023年度は新シリーズとして「未来の里山における人と自然」を統一テーマとして実施します。
連続講演会は、第一期2021年・第二期2022年(2023年3月実施分)までの「ナラ枯れとその周辺課題について考える」講演会を一区切りとして 新シリーズとして開催します。
2023年度プログラムも おおよそ1ヶ月に1回程度開催します。参加を希望される方は
eco(あっと)meiji.ac.jp ※(あっと)を @ に置き換えて下さい
にご連絡ください。連絡MLに登録して、お申し込み・聴講について ご案内いたします。
第19回 2024年10月30日(水)
里山ランドスケープに生きるホトケドジョウ
第18回 2024年9月25日(水)
明治大学黒川農場の植生管理
第17回 2024年8月28日(水)
「1.公園緑地は空き地ではない。 2.公園緑地に限らず「適地に配置する」ことが、安全で安上がりで満足度が高いことにつながる。」ということをお話し頂きました。
第16回 2024年7月3日(水)
切り替え畑、相模原台地のミズキ林、雑木林の埋土種子、桜ヶ丘公園で広場を林床に変えた事例などについてお話します
第15回 2024年6月12日(水)
第14回 2024年5月15日(水)
第13回 2024年4月24日(水)
生態・環境緑化研究部会のメンバーで取り組んでいる阿蘇の草原再生に関する話題をご紹介します
第12回 2024年3月13日(水)
島状のトラスト地の管理の課題を話してもらい、いっしょに考えるという講演会です
第11回 2024年2月14日(水) → 3月5日に変更になりました
第10回 2024年1月10日(水)
第9回 2023年12月6日(水)
第8回 2023年 11月21日(火) 17時15分〜
横浜自然観察の森はビートルズプランを実現した最初の自然観察の森です。順応的管理は個別の作業についてでなく長いタイムスパンで考える必要があると思うのですが、その実践についてお話していただきます。
第7回 2023年 10月4日(水) 17時15分〜
第6回 2023年 9月26日 17時15分〜
里山の生業や資源を考えることにつながるスケールの大きな話をして頂きます。
第5回 2023年8月2日 17時15分〜
ナラ枯れの影響と思われる生物的な現象について参加者で情報共有します。
第4回 2023年7月3日 17時15分〜
実験も含むキクイムシの移動についての興味深い研究です。
第3回 2023年6月13日 17時15分〜
ナラ枯れを起こすカシノナガキクイムシは在来の昆虫であり、ナラ枯れ現象は古くから確認されていたとされています。その根拠となる研究史について紹介して頂きます。
第2回 2023年5月16日 17時15分〜
台風や豪雨などで度々発生する大小規模の地形の攪乱と、前後の植生状況との関係などについて 多摩丘陵を中心に研究した成果をご紹介頂きました。
第1回講演会 2023年4月26日 17:15〜
町田市立野津田公園で園内の花壇に在来の草花を植え 生き物豊かな環境作りに取り組む活動をご紹介頂きました
--------------------
ナラ枯れ対策について、いくつかの場所で考えていたら、対策という概念で考えるよりもずっと広い周辺課題が見つかってきました。その周辺課題は、人と緑や自然の関係を問い直すことにつながっています。
そこで、周辺課題を中心に、毎月1回、1時間程度、zoomで、お話を聞く場を設けることにしました。物理的に集まることなく、各地の先進事例を共有できるからです。
課題として今のところ考えているものは、以下のとおりです。話していただける方が見つかったテーマから講演をしていただきます。講演会視聴、参加を希望される方はメールでお申し込み下さい。研究室の担当学生からIDとパスワードをお知らせいたします。
1)前提として 木を伐るなという市民の意識はどのようにして形成されたのか/松枯れ対策から学ぶべきことは何か
2)市街地について お金をかけてもナラ枯れを食い止める方法/大木の伐採費用/風景の喪失感/崖線の幅の狭い雑木林の特性/民有地におけるコナラに代わる代替植栽/都市林業/行政と市民の分担と協働
3)里山について 皆伐更新の成功・失敗事例/市民参加の皆伐更新/植生管理計画の作り方/ナラ枯れ後の林の優占種/昭和30年代以前の雑木林/ナラ枯れの処理と炭素循環/シイタケ栽培・薪ストーブの活用/地域のエネルギー収支
4)奥山について は検討中です。
連続講演会は、2021年度(2022年3月実施分)までの「ナラ枯れとその周辺課題について考える」講演会は 第1期に終止符を打ち、2022年度は新たなシリーズとして開催しています。
2022年度のプログラムは1ヶ月に1回程度開催していきます。参加を希望される方は
eco(あっと)meiji.ac.jp ※(あっと)を @ に置き換えて下さい
に ご連絡ください。お申し込み・聴講について ご案内させていただきます。
第12回 2023年3月9日 17時15分〜
第11回 2023年2月6日 17時15分〜
第10回 2023年1月11日 17時15分〜
第9回 2022年12月21日 17時15分〜
第8回 2022年11月16日 17時15分〜
参考サイト:菊炭の里(大阪能勢田尻菊炭振興協議会) https://kikusuminosato.com/
萩谷知也さま(東京都公園協会)・明治大学黒川農場 ほかより資料と情報を共有して話し合います
第5回講演会の終了後、引き続いて未来の緑化工セミナー を行います。
小宅由似(香川大学) 3つのレベル+形態の生物多様性を目指した緑化
--------------------
生物多様性緑化研究部会では、明治大学農学部応用植物生態学研究室と協働して、一般財団法人世田谷トラストまちづくりの後援を得て、「ナラ枯れとその周辺課題について考える」 zoom連続講演会を1年間毎月開催してきました。行政関係者や企業だけでなく、保全団体やボランティアの市民も参加して、平日の夕方1時間の講演と討議を楽しんできました。
2022年3月の第15回を区切りに一度仕切り直しを行うことに致しました。あらたな段階として、2022年4月からは 植生管理や社会のあり方などを見つめ直す内容を含めた第二弾のシリーズを開始します。
公園管理に携わっている各地の担当者から 現場の現状、対策などについて報告していただきました。
成城三丁目緑地(世田谷トラストまちづくりとボランティア)、狭山丘陵の都立公園(NPObirth 舟木匡志)、
横浜市新治市民の森(NORA 吉武美保子)
公園管理に携わっている各地の担当者から 現場の現状、対策などについて報告していただきました。
生田緑地(川崎市生田緑地整備事務所 長澤正弘)、国立科学博物館附属自然教育園(遠藤拓洋)、
都立公園(東京都公園協会 阿部好淳)
「植生からよむ日本人のくらし―明治期を中心に」や「森と草原の歴史―日本の植生景観はどのように移り変わってきたのか」などを著され、日本列島の植生の歴史について詳しい小椋先生に、植生と人間社会との関係等について話を伺ってみたいと思います。
ナラ枯れ後の自然について考える際には、半世紀近く前に起きたマツ枯れから学ぶことがあるはずだと考えていました。生態学会の自由集会や淡路景観園芸学校のホームページで、藤原さんがマツ枯れ後の植生を研究していらっしゃることがわかったので、お願いしたところ、快諾してくださいました。
ご講演は以下のテーマの中から時間に合わせて選択してお話しくださるということです。
・マツ林と人との関わり
・マツの生態的特性
・アカマツ林の遷移段階とマツ枯れ
・マツ枯れ後の森林動態と植生変化
・地図や絵図からみたマツ林の植生変化
(専門職大学院・景観園芸学校の紹介)
帯広の森は約400haの森で、計画的に間伐材を売却して、管理費の一部にあてているとうかがっています。当初からの管理計画に伐採を組み込んでいる事例について伺ってみましょう。
松本さんは明治大学農学研究科 応用植物生態学研究室 の卒業生です。雑木林の皆伐更新をテーマにしていて、学部、大学院の4年間研究し、埼玉県で林業職として勤務しながら、今も研究を続けています。前回の末次さんのお話の際に質問をしていましたが、物の値段と林業における採算についての考え方を共通に理解する必要を感じたのでお願いすることにしました。
お話の内容は、林業での採算の考え方、首都圏での物の値段、イギリスの雑木林の農園(雑木林の生産物の販売で経営)の販売物です。
今回は松本さんに自宅でお話ししていただくため、開催時刻を18時30分からにしましたので、ご注意ください。お話を30分程度お願いして、そのあと質問や関連する発言の時間といたします。
参考:
松本 薫(2016) 第51回東京都公園協会賞入賞作品 奨励賞 東京都の丘陵地公園において約30年前に開始された雑木林管理の現状と成果 都市公園 (215), 66-69
松本 薫・倉木 宣(2015)40年以上放置されたコナラ主体の雑木林における萌芽更新 明治大学農学部研究報告 65(2), 23-28
松本 薫・倉木 宣(2015)小面積皆伐更新が行われてきた都立小宮公園における雑木林の更新の現状 関東森林研究66(2), 277-280
末次さんは鳥取大学の日置佳之先生の研究室でこの春、博士号を取得される方です。専門は野生動物の保全ですが、日置研究室では現実の世界にかかわる研究も行っており、大山オオタカの森を担当していらっしゃいました。お話は参考の欄のミニフォーラムでうかがったことがあり、今年度に取りまとめを行っているとのことです。
お話を30分程度お願いして、そのあと質問や関連する発言の時間としたいと考えております。
参考:
「鳥取県立大山オオタカの森−自立経営を目指す保護区,面積 104ha の「大山オオタカの森」におけるマツ林の計画的更新−」 末次優花(鳥取大学)
「都市林の生態系サービス活用−都市林業の可能性を探る−」 日置佳之
奥先生は、森林風致学がご専門で、森林の文化的景観や里山の管理を研究してきました。森林総合研究所関西支所では、ナラ枯れと関連して、薪ストーブの研究と活用の実践をなさっていました。第2回はzoomの機能を生かして、関西の方のお話をうかがいたいと考えてお願いしたところ、快諾してくださいました。
お話を30分程度お願いして、そのあと質問や関連する発言の時間としたいと考えております。
参考:
奥敬一編(2010)薪ストーブがうちにきた--くらしにいきる里山 森林総合研究所関西支所
奥敬一共著(2010)里山に入る前に考えること-行政およびボランティア等による整備活動のために 森林総合研究所関西支所
奥 敬一(2014) 山林生態系からの供給サービスを文化的サービスへ拡張する装置としての薪ストーブ(第125回日本森林学会大会要旨)
連続講演会の趣旨について 倉本が説明させていただきます。あわせて、参加していただいた方に 問題意識を一言だけ発言していただき、テーマの参考にさせていただきたいと考えております。
なお、フィールドで研究している私の研究室はコロナ禍で大学から制限を受けて学生がみんなでできることがなくなってしまいました。この連続講演会の運営を研究室の学生に手伝ってもらって共通の課題とさせていただく予定です。ご了承・ご協力をお願いいたします。
講演会お問い合わせ・お申し込み
明治大学農学部応用植物生態学研究室 eco★meiji.ac.jp ※ ★を@に置き換えて下さい
日本緑化工学会 生物多様性緑化研究部会
部会長:倉本 宣(明治大学農学部) kura★meiji.ac.jp ※ ★を@に置き換えて下さい
--------------------
日本緑化工学会生物多様性緑化研究部会と明治大学農学部応用植物生態学研究室は2020年12月に雑木林や生物多様性などにかかわりのあるセミナーをzoomでお届けします。
参加をご希望の方は、各開催日の前日までに 部会長の倉本 kura<あっと>meiji.ac.jp にお知らせください。zoomのアドレスをお知らせします。
2020年12月9日(水) 17時10分から1時間程度
松本薫さん 雑木林の更新と萌芽
倉本研究室で4年間にわたって更新と萌芽の研究をした卒業生です。今も埼玉県で林業にかかわる仕事をしています。この秋には、学生時代のフィールドのかんたんな事後調査をしました。
2020年12月15日(火) 17時10分から1時間程度
綱島綾香さん 知っているようで知らないカメムシの生態
応用昆虫学研究室の博士後期課程の大学院生です。我が家では国立市の身近な自然に目を向けるリトルブックを作成していますが、カメムシが印象に残ったので、本を読んでみたら知らないことがいっぱいあったので、頼み込んで教えてもらうことにしました。
日本緑化工学会 生物多様性緑化研究部会
部会長:倉本 宣(明治大学農学部) kura★meiji.ac.jp ※ ★を@に置き換えて下さい
--------------------
河川の氾濫や土砂崩れなど災害は、発生の際にその土地の履歴との関係が語られます。また、一見、自然にできたように見える川や山の地形も、長い間人が関わって改変されてきたことも多くあり、土地の利用方法や履歴を知ることは、地域を深く知ることにつながります。
現在、川崎市の生田緑地公園内にある枡形山は、多摩丘陵が突き出た場所にあり、展望台が設置され見晴らしのよい場所ですが、枡形山周辺は枡形城跡とも呼ばれ、武士によって地形が改変されたともいわれています。
生物多様性緑化研究部会では、生田緑地マネジメント会議、近隣自治会、緑化工学会会員、その他興味関心のある一般の方を対象に、2018年10月に屋内での講演会で、そして2019年1月には現地見学会で枡形山周辺の地形について学ぶ行事を企画してきました。
今回は室内で、前回の屋外観察会での体験・検討を元にしたワークショップを行って、情報と課題を整理したいと思います。
2019年1月には近隣の方を中心とした参加者と枡形山・生田緑地の地形や歴史を観察する現地見学会を開催しました。地域の方が伝え聞いてきた歴史の話なども興味深く伺えた一日となりました。今回は、室内で地図を広げて参加者同士で話し合いをして成果をとりまとめてみたいと考えています。 |
日 程: 2019年6月9日(日) 10時〜12時
場 所: 生田緑地
会 場: 川崎市青少年科学館 自然学習棟2階 学習室2
神奈川県川崎市多摩区枡形7−1−2 向ケ丘遊園駅(南口)から徒歩 約15分
http://www.nature-kawasaki.jp/service/access.html
(バスを利用する場合)
「向ヶ丘遊園駅」下車 南口バスターミナルから市営バス「溝19系統」乗車
「生田緑地入口」で下車。 徒歩約3分で東口入口です。
参加費: 無 料
定 員: 20名 ※先着順に受付します
講 師: 中西望介 (戦国史研究会)
日本緑化工学会 生物多様性緑化研究部会
部会長:倉本 宣(明治大学農学部) kura★meiji.ac.jp ※ ★を@に置き換えて下さい
--------------------
河川の氾濫や土砂崩れなど災害は、発生の際にその土地の履歴との関係が語られます。
現在、生田緑地の公園内にある枡形山は、多摩丘陵が突き出た場所にあり、展望台が設置され見晴らしのよい場所ですが、枡形山周辺は枡形城跡とも呼ばれ、武士によって地形が改変されたともいわれています。改変されたかもしれない時代にさかのぼって、歴史や土地利用をたどってみませんか。
10月には中西先生に講演会を行って頂き、たいへん好評でした。今回はその内容を、中西先生にご案内いただきながら、じっくり・しっかり現地で確認したいと思います。
左の写真は枡形山から北西方向の見晴らしです。多摩川の方へ下っていくと急斜面になります。生田緑地は多摩丘陵の地形を生かした緑地公園で、園内には四季折々の見どころを紹介するビジターセンターや自然探勝路があります。 |
日 程: 2019年1月19日(土) 10時〜12時
場 所: 生田緑地
集 合: 10時 生田緑地 東口ビジターセンター 2階
神奈川県川崎市多摩区枡形7−1−4 向ケ丘遊園駅(南口)から徒歩 約15分
http://www.ikutaryokuti.jp/hp/access.html
(バスを利用する場合)
「向ヶ丘遊園駅」下車 南口バスターミナルから市営バス「溝19系統」乗車
「生田緑地入口」で下車。 徒歩約3分で東口入口です。
参加費: 無 料
定 員: 20名 ※先着順に受付します
講 師: 中西望介 (戦国史研究会)
日本緑化工学会 生物多様性緑化研究部会
部会長:倉本 宣(明治大学農学部) kura★meiji.ac.jp ※ ★を@に置き換えて下さい
--------------------
災害の発生の際にその土地の履歴との関係が語られます。
枡形山周辺は武士によって地形が改変されたともいわれています。改変されたかもしれない時代にさかのぼって、歴史や土地利用をたどってみませんか。
写真は枡形山から北西方向の見晴らしです。講演会の前後の時間を使って、枡形山広場に行ってみると、その地形の特徴がよくわかると思います。地形の観察などと合わせて ぜひご参加下さい。 |
日 程: 2018年10月7日(日) 10時〜12時
会 場: 川崎市 生田緑地整備事務所 2階 市民活動室
神奈川県川崎市多摩区枡形6丁目26-1 向ケ丘遊園駅(南口)から徒歩 約18分
http://www.ikutaryokuti.jp/hp/access.html
参加費: 無 料
定 員: 約30名 ※先着順に受付します
講 師: 中西望介 (戦国史研究会)
日本緑化工学会 生物多様性緑化研究部会
部会長:倉本 宣 eco(あっと)meiji.ac.jp ※(あっと)を@に置き換えて下さい
※参加申込みは 9月27日までに メールでお願いします
--------------------
日 程: 日時:2018年9月15日(土)13:30〜15:30
会 場: 東京都市大学 横浜キャンパス 3号館 3階33I教室
企画者: 倉本宣(明治大学)
倉本宣(明治大学) 五味高志(東京農工大学) 知花武佳(東京大学)
金子弥生(東京農工大学) 岡田久子(明治大学) 伊東静一(明治大学)
都市河川のような多摩川での礫河原の再生(すべての再生事業?)では、「かつての河原に戻す」ことは、これまでに採取された礫の量と礫の供給量の関係から、もはや困難になっている。保全対象となる生物相(たとえばカワラノギクなど)が最低限必要とする礫河原の配置や規模などが重要になる。逆に、河川敷内の樹林地や草地をハビタットとする動物にとっては、礫河原の配置や規模などをどのように捉えるべきかの検討も必要である。そこで、礫河原の生態的機能が維持される、ダイナミズムを維持できる規模と配置について検討したい。
あわせて、河川敷に近接して居住している市民に対するアンケートの結果についても報告し、自然側からの検討と対比する。
--------------------
これまでの研究成果が応用されて礫河原再生事業が進められています。しかし,樹林や草原になった河原を礫河原に戻すことには反対もあります。さらに,現在の礫の供給との関係で,どれだけの礫河原が維持できるのか,その配置をどのようにしたらよいかには知見がありません。そこで,砂防学,土木工学,保全生態学,陸水学,環境教育学,緑化学の研究者が共同して取り組むことにしました。その,問題意識とスタートに近い時点での成果を共有すべくシンポジウムを企画いたしました。
倉本宣(明治大学) 礫河原の潜在的規模と配置研究の意義と課題
奥田晃久(国土交通省河川環境課)礫河原に対する考え方と課題
五味高志(東京農工大学) 礫供給は減少しているのか
知花武佳(東京大学) 礫河原はどこまでコントロールできるのか
岡田久子(明治大学) 礫河原とワンドの空間的分布
金子弥生(東京農工大学) 礫河原のアンチテーゼとしての樹林地・草地
伊東静一(明治大学) 河川敷の自然についての合意形成は可能か
倉本 宣 (明治大学) kura(あっと)isc.meiji.ac.jp
※(あっと)は@におきかえてください
--------------------
日時: 2009年10月24日(土曜日) 14時40分〜16時10分
場所: 明治大学生田校舎農学部2号館2−300番教室
講師: 服部保先生(兵庫県立大学教授)
テーマ: レフュージアと植栽のあり方
これに先立って、大学院特別講義として同じ演者により同じ教室で13時から「種数―面積関係からみた生物多様性」の講演があります。
この講演も聴講できます。
申し込み先 kura@isc.meiji.ac.jp 明治大学農学部 倉本 宣 (当日参加も可能です。)