第45回日本緑化工学会大会は帯広畜産大学にて開催されます(会期:2014年8月30日〜9月1日)。
大会初日に、斜面緑化研究部会および積雪寒冷地緑化研究部会の合同企画による公開シンポジウムを企画致しました。
シンポジウムは一般公開で行い、会員でなくても参加できます。
※シンポジウムだけの入場は無料です。関心のある方はぜひお気軽に、会場へお越し下さい
地域の植物遷移序列に従った自然植生の法面は,侵食抑制効果が安定している。このことは地域の自然斜面がその姿を示し,また法面緑化草創期の昭和30年代において,そして現在においても想定している植生変化の道筋でありたどり着くべき目標である。
自然回復法面緑化は,法面の植生を地域の植生遷移の流れに円滑に誘導するための初期群落の造成をテーマとしている。初期群落造成を出発点とした長期モニタリングによる植生変化の検証は,技術発展につながる有用な情報を提供する。一方寒冷地の法面においては,自然植生の構成種が少なく自然群落の形成が遅れることが知られている。また法面緑化用植物には,短い生育期間と長く厳しい冬季の環境に耐え,根系が深く発達し,長期に衰退しない性質が必要とされる。このため,地域性種苗(地域の自生種植物)の使用には大きな期待がある。しかし以上のことは,法面緑化の実行主体である地域法面緑化業界の技術力の向上と,種苗需給システムの構築など独自の発展を遂げなければ実現の難しいテーマでもある。
そのためこの公開シンポジウムでは,自然回復緑化基本的考え方,自然回復緑化事例のモニタリング結果,法面緑化用自生種植物の採取と利用,法面緑化技術者の育成と種苗流通という4つの立場から寒冷地域において自然回復緑化を実行する場合の課題を提示し地域の土木技術者を交えて論議を深めたいと考えている。
参加は無料です。当日、シンポジウムの会場へ直接お越し下さい。
日本緑化工学会大会へご参加の方は、大会の受付を済ませてからご出席下さい。
そのほか、お問い合わせは大会運営委員会へご連絡下さい。